Racing ZERO C17 ブレーキ面修整

ホイール 作業日報

こんばんは。

フロントブレーキを掛けるとシャァッシャァッと少し引っ掛かる感じがあるとの症状で、レーゼロをお預かりしました。


画像は作業後。

こちらのレーゼロは新品購入後まだ1500km程度しか使用されていないとの事です。

リムブレーキで引っ掛かる感じがある場合の主な原因としては、
1. ブレーキ面に傷がある
2. 短いスパンで大きい横振れが出ている
3. リムが変形している
等が考えられます。

で、当店にお持ち頂く前に、車両を購入されたバイシクルSE○さんの方で、ブレーキ面にヤスリ掛けをされたそうですが、症状は治まらなかったそうです。

さらッと見た感じでは打痕等も無くキレイな状態だったので、横振れの可能性が高いかな〜と思いながら取り敢えず振れ取り台にセットしたところ、ダイヤルゲージの針がかなり細かく跳ねました。(何かゴミが付着していたり、細かい傷があったりするとこうなります。)

ブレーキ面を注視すると、かなり細かいササクレの様な突起状の傷が両側合わせて10箇所くらいありました。

その傷を全て除去したところ、症状は治まったワケなのですが、そのブレーキ面の傷はキレイ(?)に傷として存在していたというか、ヤスリで修整された様な痕跡は全く有りませんでした。

事前にSE○さんでヤスリ掛けをしたと聞いていたので疑問に思い、お客様に更に詳細に伺ったところ、どうやらゴム砥石で表面を撫でただけの様です。

ゴム砥石はシューの削れカス等でブレーキ面が黒ずんでいるのを掃除する程度の作業に適した粒度なので、今回の傷に対しては全く無意味なワケです。

取り敢えず今回は症状を治める事が出来て良かったのですが、何故フロントの両側に無数の細かいササクレの様な突起状の傷が付いたのか、その原因についてどうにも検討が付かずモヤモヤしています。

横から細かい砂粒の様な物が凄い勢いで飛んで来たとかの場合、傷はそれが飛んで来た方向の片側だけに入るハズですし、ブレーキ面だけでなくリム全体やフレームにも同様の傷が入るハズです。
リアは無傷で、フロントの両側のブレーキ面にのみ傷が点在しているので、1番怪しいのはブレーキシューの様な気がするのですが、シューに異物が挟まったりした状態で走行されていた場合、ブレーキ面全周に掛けて円状の傷が入るハズです。

見た感じでは、そもそも外傷という雰囲気でも無さそうなので、通常使用でリムが摩耗し、リムの材料に硬度のバラ付きがあったり、紛れていた不純物等が顔を出した、みたいな感じだとしら辻褄は合うけれど、何かイマイチ弱い気がします。
色々と推測してみても、どれもピンと来ないので
ーーそのうちカーズは考えるのをやめた